2017/06/12 17:45


彼らはまだ生きていたのか、

そしてその時の私達はホッと溜息をついた。

思うがままの次元に傘を伸ばし続ける。

その傘の下にいつの間にやら入り込み、ぷかぷかと口から虹色の煙を吐きながらその男はぼやく。

いつも、同じ日に。

いつものように表に近い側の海に立って、

「そして、太陽の肉体が空に生える時。」

言葉が空に触れた途端、煙で傘ビルが溶けて、

地面がお好み焼きの様にひっくり返った。


―――君と側 空 に落ちる日